ドラクエ2 ゲームブック 〜プロローグ〜
人と人とが出会う街『ムーンペタ』。にぎやかな街の一角を、2人の旅の少年が足早に歩いていた。
少年の一人は背が高く、細身だが筋肉質で、いかにも戦士という風貌。もう一人は、茶髪のさらさらヘアが美しく、一見少女と見間違う線の細い少年だ。
そして、2人を追いかけるように、一匹の子犬。

…なんか読んだことある。 飛ばしてつぎへ

「くーん、くーん…」
「ちっ。まだついてくんのかよっ…!」
は呆れ顔で振り返った。蹴り飛ばしそうな勢いである。
「ねぇ。やっぱり連れていってやろうよ〜。」
クッキーはそう言って、からかばうようにそっと子犬を抱きかかえた。
子犬は嬉しそうにクッキーの鼻の頭を舐めた。
「うわ、やめろよぉ、…あははっ」
じゃれあう2人(?)を見て、は露骨に嫌そうな顔をした。
「あのなぁ。ムリに決まってんだろ!俺たちゃ、のんびり旅行に行く訳じゃないんだぜ?!」
言って、は子犬の首根っこをつまみあげ、2人を引き離した。
「で、でもさ…!」
はクッキーが何か言いかけるのを無視して、子犬を道に降ろし、クッキーの腕を引っ張って走り出した。
「わぁ、ちょっと、〜!」
クッキーは抵抗しようとしたが、の怪力に適うハズも無く、結局諦めて一緒に走った。
子犬は必死について来ようとしていたが、2人の速さにはついて来れず、やがてその姿は見えなくなった。

2人は街の外へ出た。
「はぁっ、はぁっ…」
クッキーは息を整えながら、非難がましい目でを見つめた。
は涼しい顔をしている。
「……可哀相だよ、あの子犬…」
クッキーがつぶやく。
はわざとらしく舌打ちした。
「しょーがねーだろ。犬なんか連れて、モンスターがうようよしてる、街の外、歩けるか?散歩じゃねーんだぞっ!?」
「……でもさ」
クッキーはしょんぼりとしてうつむいた。
「とにかく!…行くぞ!!」
はすたすたと歩き始めた。
クッキーは後ろ髪を引かれる思いでムーンペタを振り返ったが、しぶしぶについて行った。


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