ドラクエ2 ゲームブック 〜王女の呪い〜
「ほら、ムーンペタに居た、あの犬!」
クッキーは嬉しそうに叫んだ。
「…ああ」

「僕らに、凄くついて来たそうにしてたじゃないか」
あの犬が王女なのだというのだろうか。

「ねぇ、きっとあの犬だよ〜!!」
クッキーは自信ありげに言った。
特に根拠がある訳では無い。ただの人懐っこい犬かもしれないのだが…。
も、きっとあの犬が王女だ…と、そんな気がしていた。

「よし、戻ってみるか!?」
は張り切って言った。
「うん〜!」

こうして2人はムーンペタの街へ戻ることにした。

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街へ戻ると、例の犬は2人の姿を見つけてすぐに駆け寄ってきた。
「わぁ、あはははっ」
クッキーに飛びついた子犬は嬉しそうに尻尾を振っている。
は犬の顔を覗き込んだ。

犬は警戒してを睨んだ。
「おい、犬。お前が王女なのか?」

「…わんっ」

「え、本当!?」
クッキーも驚いて犬の顔をまじまじと見つめる。
「…わんっ」
犬は嬉しそうに吼えた。

「…わんっ、わんっ」

「やった〜!やっぱりそうだったんだ〜!!」

クッキーは嬉しそうに犬の前足を握ってくるくる回った。
まるでワルツのようである。

しかしは素直に喜べなかった。
…呪いを解く方法が、無い。

クッキーは王女犬を抱えて、にこにこ笑いながら言った。
「よぉ〜し、それじゃあ仲間もそろったし、行こうか〜!」

「このドアホッ!!犬連れて行ってどうすんだよ、たとえ王女だろうと今は犬だろ!?」

「え?え!?じゃぁ、どうすんのさ〜」
クッキーは犬とを見比べてオロオロしている。
「ちっ、犬っころなんかお前以上に足手まといだぜ…っ」
が吐き捨てた、次の瞬間。王女犬はクッキーの腕から飛び出した。
ばく。

は犬に噛み付かれた。



結局、呪いを解く方法を探すため、2人はまた手掛かりを求めて旅立つことにした。
「待っててね〜、絶対呪いを解いてあげるから〜」
クッキーは名残惜しそうに犬に手を振っていた。

「けっ」
は噛み付かれた腕を痛そうに擦った…。

やっぱりムーンブルク城へ行こう